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読書ノート21

①小室等「人生を肯定するもの」

小室といえば小室哲哉……でしょうけど、一昔前だったら等さんでしたね。
別のなにかで有名な方が執筆なさると、ほんとに自分で書いた? と疑う癖がありますが、書かれていることはおおむね事実ではあるでしょう。

音楽に関するさまざまなエピソード。中でも興味深かったのは。

井上陽水氏を武満徹氏のコンサートに連れていった。井上さんは「僕、こういうの好きじゃない」と言い放ってロビーに出てしまった。そのくせ、後の打ち上げでは武満氏と意気投合していた。

陽水氏って奇人のようですね。
あそこまでの大物はなにをやっても許される。飄々としているのかな。

②水無田気流「無頼化する女たち」

みなた・きりう、と読むそうです。

たった今読んでいる別のノンフィクションにも「林真理子はそれまで女のもの書きが書かなかったことを書いた。女のねたみ、ひがみ、そねみ、三みってやつとか」という記述があります。

そうだったのかなぁ? 本音は茨城のり子さんあたりも書いてらしたと思うけど、種類がちがったのかな。女性作家はわりと綺麗な書き方をしますからね。

その後に出てきた中村うさぎ、上野千鶴子、岩井志摩子、などがもっともっと泥ぐちゃの本音を下品に吐き出し、酒井順子あたりが上品そうによそおってその実……みたいな? うなずけます。

バブルのころから女たちが無頼化したと。
私も書くことは好きで、たとえば心にひっかかっていることを小説にするとすっとするから、いやぁな女(私が書くとたいしたことはないのは、文章力と表現力貧困)も書きますが、下品、露骨、性的描写などはあからさまには書けません。今どきこんなの古いんだろうな。

③柴田よしき「輝跡」

高校野球のスターだった青年がプロになり、案外活躍もできなくているときに出会った人々。

追っかけ女、初恋のひと、スポーツ雑誌編集長、彼ではない別の選手と結婚した、主人公のひとときのお相手、主人公の妻、周囲の選手たち、などなどの視点で描いた物語です。
こういうの、好き。

④菅佐知子「永遠の少年の娘たち」

永遠の少年というと美しいイメージですが、大人になり切れずに周りのひとたちを振り回す、特に女たちに悪影響を与える男性のことです。

魅力的で人当たりがよかったり。
まともな親に育てられていないので、インナーチャイルドが心の中で泣いていたり。
そんな男が結婚して父になると、娘がものすごく左右されるのですね。そんな例は私も知っています。

⑤田丸公美子「シモネッタの本能三昧」

日本人って堅いなぁ、と、私も日本人で、日本以外では暮らしたこともない人間ですが、近頃とみにそう思います。
人間、道徳観念の似たひととつきあうべきなんですって? 不倫を悪いことだと思わない人間は軽蔑されるべきみたいですね。ふーーーん。

恋はしたほうが負け→うんうん、その通り!!
だから、大好きな夫が浮気をしても許すの←そこまで惚れてりゃ幸せだよね。

召使というものは階級的にそう生まれついているもので、貴族は容貌からしてちがっている←ほぉぉ、そうなんだ。ちょっとむかつくけど。

というように、日本人には受け入れがたいのであろう感覚に満ち満ちていますが、読んでいる分には面白い。←以降は私の感覚です。イタリア人と完璧に言葉が通じて話せたら、私も腹を立てるかもしれませんね。

⑥奥田英朗「沈黙の町で」

ラストから冒頭に戻って永久に堂々めぐり。
苛める側の理屈みたいなものは、そうやって堂々巡りになるんでしょうか。

しかし、このいじめられっ子、ほんとにいやな奴だもんなぁ。
こういう子にはどう対処したらいいんでしょ? イジメ問題を追及するならそこまで考えないといけませんね。クラスの仲間とは全員と友達、みんな仲良く、なんて幼稚園児だって無理なんだから。

⑦読売新聞「こうして女性は強くなった」

大正時代に読売新聞がはじめて「家庭欄」というのを作ったのだそうです。
それから百年、日本女性はこう移り変わった、という本。

たしかに女性は強くなったのでしょうけど、世間の眼って今どきでもうるさいですよね。
土地柄もあるようでして、大阪では考えられないようなことも聞きます。
人は人、うちはうち、ってのも昔から言われてるんだけど、ほんとにみんながそう思っていればいいのに。

犯罪は別として、あんたには特に関係ないのになんでそううるさいの? って人、よくいるもんなぁ。

⑧林真理子「下流の宴」

で、その林真理子さんです。
私は時々この方の感覚に辟易するのですが、そこが絶妙なんですってね。
小説はそのおかげで巧みなんでしょうけど、エッセイでもそんな感じ。エッセイもやっぱり計算してるのかな。そうだとしたらすごいですね。

エリート意識のかたまりたる、真理子さんの分身みたいな母。
その息子の今どき青年と、その娘の今どき女。息子の彼女はその母から見れば下層階級の出で、彼氏の母を見返すためにも彼女はのし上がっていく。

俗っぽくて下世話で、計算されつくした本音全開?
上流家庭のみなさまは、きっとこんなふうに思ってるんですね。勉強になりました。

⑨米澤泉「私に萌える女たち」

今回はこのたぐいの本が多いです。

五十代姫は、萬田久子、黒木瞳、大地真央。
その上には桃井かおりがいる。

その世代を筆頭に、自分のほしいものはすべて手に入れ、中年になっても「おとな女子」で、可愛くありたい、綺麗でいたい、輝いていたい、と心から願い、本当に実現している女たちのノンフィクションです。

こんなの、一握りの先端女だけだよなぁ。
みなさん、人知れず努力はしているのでしょう。芸能人女性は肌が綺麗。顔はだんだん老けてきていても、一般人とはプロポーションもちがうし、ものすごく大変だなといつも思う。

そこまではしたくない私としては、今くらいでいいです。
お疲れさまです。苦笑。

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九月には、ほんとに秋になるの? 残暑がないって変、と思っていましたが、ほんとに秋になってしまいましたね。
寒いのは嫌いじゃないけど、これからは外で猫に会いにくくなるのが寂しい今日このごろです。

Koori


夏のおもひで

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