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今さらながらケータイ読みもの

ケータイのwebってのは使ってませんので、ケータイ小説は読めないのかと思っていました。
でも、パソコンからでも読めるんですよね。
とあるコミュで話題になっていましたので、私も問題作をふたつほど、今さらながら読んでみました。

ひとつは、小学生の書いた切ないラヴストーリィ、実話。はぁ……はぁ……?
こう書いたら思い当たる方もいらっしゃるかもしれませんが、タイトルは内緒にしておきます。

小学生が書いたって、嘘っていうかネタでしょ? 発想がおじさんのもののような気がする。実話だなんて言うのはもちろんネタでしょうけど、これが本当に小学生の発想だったら……あり得ない、はず。

誤字脱字はご愛嬌として、指摘したい箇所がありすぎますよぉ。
最初のほうをピックアップしてみますと。

小学校六年生の女の子が、友達の家で男の子と知り合う。彼はタイプではないと思ったけど、キスされたり、漢字で「あいしてる、アイラヴユー」と(しつこいようですが、漢字で)言われたりしているうちに好きになってしまう。

主人公にはライバルがいて、そのブサイクな女の子が彼との仲を邪魔する。読者には意味がよくわからないうちに彼と別れてしまい、が、あるとき、「また俺と突き合って」(原文のママ)と言われて、ァタシはハッピィになりました。だそうです。

ライバルがある日、主人公に打ち明ける。
「ァタシは病気なんだょ」
主人公は彼に尋ねる。
「え? あの子、死ぬの?」
「うん」
 というようなやりとりがある。病気イコール死ぬって、どんな発想だ。なんの病気だ? 

だけど、主人公はその後、別の男の子に「俺と突き合って」(原文のママ)と言われて、ァタシはハッピィになりまして、死ぬの病気のと言っていたライバルのことも、好きだった男の子のことも忘れてしまいます。はぁ。

ライバルが頭を打ち「そのせいであの子は後遺症があるんだ」後遺症っていう病気か?
入院して集中治療室に入っていたライバル。医者のひとこと「あの子はもう病気はなおったょ」……わーい、って、はぁ?

パパがママを階段から突き落とし、主人公の両親は離婚する。なんで? 説明なし。
絵文字と小文字と擬音語と説明なしのオンパレード。お願いだから、これを「小説」と言わないで下さい。「小説」だと思って読まないで下さい。

などなど、キリがないのでこのへんで。興味を持たれた方は「ケータイ小説 小学生」で検索すると出てきますよ。

私はこういうの、紹介するのが下手なので、すみません。

もうひとつは二十代の女性の書く、ケータイ小説大賞を受賞した恋愛小説です。
これも「小説」じゃないな。ケータイ読みものですね。

しかし、小学生の「切ない恋」とは比較してはいけないのでしょうけど、ストーリィとしては当然、こちらのほうがきちんとしています。この文体や形式はとあるコミュでは非難ごうごうでしたが、まちがいなく確信犯です。

この著者の方は普通の文章の書けるひとで、わざとこうやってます。計算づくです。

普通の小説にもありました。最初のほうで、なんだ、この下手すぎる文章はっ?! と読者に思わせておいて、徐々に……あれれ? わざとだな、と。変な文章はインパクトが強いですものね。

ここで話題にしているケータイ読みものの著者さんは、上手に変な文章(なんたらかんたらでこうこうで、みたいな)を作ってらっしゃるのですから、文才があるんでしょうね、たぶん。

斬新なのはまちがいないけど、あまりにもあまりにも冗長で、半分ほどしか読めませんでした。私は自分でもブログ小説を書いていますので、横書きを読むのも慣れてるんですけど、ケータイのための読みものは勝手がちがいすぎますね。

だけどね、田中康夫さんだとか村上龍さんが衝撃のデビューを果たしたときにも、文壇でも良識ある読書人たちの間でも、賛否両論だったではありませんか。小説というか、読みものというか、言葉にしても文体にしても、時代につれて変わっていくのですね。

ケータイ小説大賞受賞作についてボロカスに罵っておられる方、お気持ちはわかりますが、いやまあ……むにゃむにゃ、以下省略。

あと、このたぐいの小説に対するみなさまの論評はたいへんためになります。趣味にすぎないとはいえ、人さまの目に触れ、読んで下さる方もいらっしゃるのですから、あだやおろそかにしてはいけない。私も心して書かなくては。

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