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ミニリレー小説

私の小説ブログでミニリレー小説、二度目をやっております。

http://quianred.blog99.fc2.com/

どなたさまもふるってご参加下さいませね。

先月の第一回分はまとめましたので、こっちにもアップしておきます。

こんな感じです。

おともだちミニリレー小説.ver1

「シンプルマインド」

1☆あかね

ほわーっ!! とあくびをして、布団の上に起き上がって伸びをする。
今日も一日のはじまりだ。

ん?


2☆乃梨香

掛け布団の位置がいつもと違う、どうやら俺は昨夜、布団を蹴っ飛ばして寝ていたようだ。整えようと手を伸ばしかけたそのとき、掛布団の端から茶色いくるくるの巻毛が・・・・

3☆fate

「おお…、おいっ、誰だよ誰だよ誰だよっ」
俺は背筋からざーっと血の気の引く音が聞こえた。
「とりあえず…人間…か?人間だよな?」

4☆あかね

「そうよ、人間よ」

可愛らしい女の声がして、胸を撫で下ろした。
え? 胸を撫で下ろしていいのか?
なんでここに女がいるんだっ?!

声は人間の女なのに、布団から出てきたのは……うぎゃーっ?!

5☆美月

めっちゃ可愛い猫だった。

人間の言葉をしゃべってる・・・・。

6☆乃梨香

「巻き毛の猫なんて、聞いたことないぞ・・・」

いや、そこじゃないだろう。
今、解決するべき問題は・・・。
頭の中が大きく脈打って、吐き気がしてきた。

7☆あかね

どうしておまえは、猫のくせに人間の言葉が喋れる?
猫には発声器官はないだろ。

今、解決すべき問題はそこでもないような気もするが、
だったらなにを解決すればいい?
頭も身体もぐるぐるぐだぐだになっていると、猫が言った。

「あなたって理屈っぽいのね。
そういう男、スキ」

8☆grho

「あ……そう。ありがとう」
 律儀にお礼をいってから、また問題がはぐらかされているのに気づいた。

「いや、それよりもっと重要なことがあるようなきがするんだが」
 改めてしっかり見てみると、茶色の巻き毛のように見えたのは、猫の普通よりはずいぶんと長いだろう毛だった。ペルシャ猫……なのか?

「私がスキだって言っていること以上に、もっと重要なことがなにかあるの?」
 猫は、首を少しかしげさせて言った。

 栗色の目玉がピカリと光る。
 その瞬間――

9☆美月

俺の体はオレンジ色の眩しい光に包まれた・・・・

10☆あかね

オレンジ色の光の中で、俺は思う。

……え?
理屈っぽい男、スキって?
俺は理屈を考えてはいたけど、声には出してない。

すると、あの猫はテレパスか。
猫ではなく、そうすると何者なんだ?

そんな考えは瞬間的なものだった。

11☆結 麻月

光は一瞬。
落ち着き、いつもの朝を取り戻すと、いたはずの猫は居ない。
思い出したのは、3年前の記憶。

包み込んだ光は、あったかくて……無邪気で……つかみどころが無くて……まるで、あいつみたいな……死んじまったはずの、あいつをそばに感じるような……不思議なものだった。

12☆乃梨香

「ねぇ、早く食べないと冷めちゃうよ。」

胃袋をきゅうきゅうと締め上げるような、良い匂いを部屋中に充満させて、あいつが甘えたような怒った声で、俺を呼んでいた。 

13☆西幻響子

「あ、ああ…」

と俺はつぶやき、キッチンに立っている女をまじまじと見つめた。
死んだあいつとまったく同じ顔、同じ髪型…。

双子だったのだから、当たり前か。

14☆YUKA

「味、どう?」
「ん? ああ、うまいよ」

俺はいつものように返事を返して、ただひたすら胃の中にそれをおさめた。

――料理の腕だけは最高だな。

全てのことに、とことん不器用で無頓着なあいつの、唯一といっていい特技が料理だった。

15☆あかね

では、あれは夢だったのか。あいつと瓜二つの女が作った朝食を食べながら、俺は思う。
あいつが猫の姿になって、俺になにかを告げにきたのだろうか。
それはなんだったのだろう。

「どうしたの、ぼーっとして?」
あいつに似た女が問いかけ、俺はかぶりを振る。
かぶりを振りながら顔を上げて、あいつの双生児の妹の顔を見つめた。

「単刀直入に訊くよ。きみはあいつが生きていたころから、俺を狙ってた?」
「あいつって、お姉ちゃん? 狙ってたなんて、失礼な言い方だね」
「失礼なんだったら言い直そう。俺が好きだった?」

「お姉ちゃんが言ってた通りに、あなたって理屈っぽいね。どうしてそうものごとを理屈でばっか考えるかなぁ」

しばしの沈黙の後で、あいつの妹は言った。
「あたしも思ってたよ。だったらあたしも単刀直入に訊くけど、あなたがお姉ちゃんを殺したんじゃないの?」
「ええ?」
「なんてね、ちがうよね」
「当たり前だろ」

あいつが死んだときには、俺と同じくらいに彼女も悲しみに沈み込んでいた。
互いの悲しみを癒し合い、傷口をなめ合ううちに恋が芽生えたのは自然現象だったのかもしれない。
だって、彼女はあいつにそっくりなのだから。

ふたりで暮らしはじめたのも、自然だった。
なのに、俺はどこかで疑っていた。
実は彼女はあいつが生きていたころから俺を好きで、あいつに取って代わりたかったのではないかと。

まさかそのために彼女があいつを殺したとまでは思っていなかったものの、彼女はそこまで突っ込んで考えていたのか。

「猫の夢を見たんだ」
ふいっと彼女が話題をそらした。

「あたしの髪と同じ、お姉ちゃんの髪とも同じ毛皮の色をしてたよ」
「茶色の巻き毛?」
「そう、それでね、そうじゃないよって、猫が教えてくれたの。あんたにまで彼の理屈っぽいのがうつって、考えすぎだよって。あの猫、お姉ちゃんだったのかな」
「そうかもな」

俺の夢にも茶色の巻き毛の猫が出てきたよ、なんて言う必要もないだろうから、かわりに言った。
「きみも今日は休みだろ。食事がすんだら公園に散歩にいこうか」
「そうだね」

変な考え方をするな、シンプルに考えろ、夢に出てきた猫は彼女にも俺にもそう言いたかったのだろう。妹とかつての恋人とに、シンプルに考えて幸せになってね、と言いたかったのだ。彼女は信じてくれたのだから、俺だって信じよう。

姉を失くした妹と、恋人を失くした俺が自然に恋をして、これからも自然に歩いていって、自然に幸せになれるのだと。

微笑み合って見つめ合うと、窓から差し込むオレンジいろの光が俺たちを取り巻き、誰かの笑顔のような余韻を残してゆっくりと消えていった。

11/7
END

乃梨香さま、fateさま、美月さま、grhoさま、結 麻月さま、西幻響子さま、YUKAさま。
ご協力ありがとうございました。

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