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ちょっとだけ怪

地下鉄の女性専用車、時刻は夕方ごろでした。

ひとりで座席にすわっていた私の向かいの席に、別々にひとりずつですわっていた女性がふたり。そのふたりが……ね。

片方は黒のマフラーを真知子巻きにして、って、若いひとはそんなものは知りませんよね。私も伝説で聞いただけですが、真知子巻きとは頭からぐるっとマフラーをかぶるみたいに巻くスタイルです。

真知子巻きの彼女は眼鏡をかけていて、マスクもしていました。そんな格好で携帯電話をハンカチでくるんで、操作しているのです。なんか怖いわっ、と思いながらもついつい見てしまっていると、彼女はケータイを操作し終え、ハンカチに大切にくるんでバッグにしまいました。

そして、私をじーっと睨むのです。私の気のせいなのかもしれないけど、ちろちろ見ていた引け目があるものですから、私はうつむき、時々ちろちろっと彼女を見る。睨んでる。怖いよぉぉぉ。

その彼女のとなりには、別の女性がすわっています。そっちはバッグとコートを膝に抱えています。抱えているというよりは抱きしめていて、上目遣いで空を見つめて、ひとりごとみたいになにか呟いている。嬉しそうな恥ずかしそうな顔をして呟いては、バッグとコートをぎゅーっと抱きしめて身をくねくねさせる。

こっちもこっちで怖いよぉぉ。

うつむいて見ないふりをしては、時々顔を上げてちらっと彼女たちを見て、「きゃ、怖い」と顔を伏せる私も、他人が見ていたら不気味な女だったのかもしれない。

こうして書いていてそこに思い当たりましたが、あのときはそこまでは考えられなかった。

推理してみると、くねくねのほうはなにかいいことを思い出して、嬉しくてくねくね。きゃーん、素敵だったわー、彼、だったりしたのかもしれません。

でも、ケータイをハンカチで包むってどうして? 潔癖症なのかな? 友達にも話したりして、いまだ私はあのふたりの女性を思い出しているのです。

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